母語の壁
外国語を身につけるにあたり最初の壁とは何でしょうか。
それは「母語の壁」です。
2〜3歳のクラスは本当にスポンジのようにいろいろな英語を吸収していきます。
1週間に1回のレッスンしかしていないのに、いつの間にこんな事が言えたり、分かったりするのかな〜と驚く事が多い楽しい時期です。
もちろんご家庭での環境作りも大きな影響があります。
ご家庭でも英語を遊びとして取り入れやすい年齢とも言えます。
母語の習得に関しても、この時期がもっとも面白いのではないでしょうか。
ところが、母語が発達すると同時に脳に変化が訪れます。
重要度が高い言語のみを発話するようになります。
小さなころは レッスンでりんごの絵を見れば ”apple” と言えたのに
4,5歳になると まずは「りんご!」と言って、それから(講師の目を伺い)”apple”と(小さな声で)言うようになりますw
それは、生活圏内でappleという事がないので、脳がappleを重要でないと判断し、脳の記憶の奥(と表現します)にしまいこんでしまうからです。
レッスンやお家で英語をするときには
りんごを見れば Apple! I like apples! と言ってもらいたいのであれば
りんごとappleが同じくらい大事なものである事を脳に教えれば良いのです。
その方法はちゃんとあります。
結局すごく地味ですが・・・・
appleという言葉を自然な形でひたすら使う事、聞かせる事です。
ちなみに「言わせる」必要はありません。
次のような取り組みをしているうちに、子どもたちは
「今日のおやつapple食べたい」と思わず言ってしまいます。
お家でもりんごがあれば、「今日のおやつappleにするか」と言ってみたり
意味もなく “apple, apple, apple♫” とつぶやいてもOK
Youtube で how to grow apples , kids 等と検索して流しておく
このような取り組みをしているうちに、子どもたちは
「今日のおやつapple食べたい」と思わず言ってしまいます。
こどもたちの脳は徐々に
「りんご」と「apple」が同じくらい大事なものと判断し
状況に応じて(レッスンに来たら)apple! というようになります。
ご家族がいきなり英語を使うと、からかう子どもたちがいますが(おそらく9割はそうでしょうw)
その時こそ ご家庭での英語環境作りのきっかけをつくるチャンスです。
英語の動画が流れているだけでも、きっかけづくりは可能です。
「我が家は英語を大切にしているんだ」というメッセージを伝えるだけでOKです。
ピアノであればピアノを購入し、毎晩のように練習に付き合ったり
サッカーを始めれば、サッカーボールやユニフォームがそこら中に転がっていたり、
週末には練習に公園にでかけたりと
生活にピアノやサッカーが自然に取り入れられますよね。
しかし言語はそういうわけにはいきません。
だからこそ、環境づくりは言語習得において最重要項目であり、
私も教室の環境づくりには気を遣っています。
「母語の壁」で英語が弾かれることのないように
お家でも英語に触れる「環境づくり」「習慣づくり」をお願いします(^^)